そろそろカラフトマス釣りですね。これはどちらかというと知床エリアに特化した、カラフトマス釣り初心者のためにまとめた解説記事です(もともとは友人のために書きました)。知床とは書いていますが、他の釣り場でもまあ大体適用出来ると思います。
僕はほぼ25年、四半世紀毎年欠かさず知床にカラフトマス釣りにいき、うち5回くらいは「札幌・知床日帰り」というあまり聞いたことのない日本語の組み合わせで(病気?)釣りをしてきました。そんな僕の知床・必勝カラフトマス釣りノウハウを書き記しています(偉そうですねすいません)。
(サムネの写真は2013年8月、知床半島 羅臼側モイレウシです)
- 前提
- カラフトマスが釣れるのはいつ?
- 実はカラフトマス釣りには当たり年がある。
- 札幌からのルート
- 知床のカラフトマス釣り場の今昔
- 知床はウトロ(宇登呂)側と羅臼側、どっちが釣れるのか?
- 釣り場によって釣り方が違う
- カラフトマスが釣れるポイントの見極め方
- 熊ったぞ?熊対策
- どうしてウトロ(宇登呂)側では河口に瀬渡ししてくれないのか?
- 仕掛け
- 合わせ方(フッキングの仕方)
- エサ編
- リール
- ライン
- ロッド
- ウェーダーは必要?靴はどんなのが良いの?
- 確実に釣るためにその(1)ー朝まずめを絶対逃すな!
- 確実に釣るためにその(2)ー自分だけ釣れない時は周りのタックルを見ろ!
- 確実に釣るためにその(3)ーメスを釣りたいのなら、深いタナで釣れ!
- 確実に釣るためにその(4)ー群れが何処にいるか海面を常にチェック!
- カラフトマス釣りの時絶対にこれはするな!ますます釣れないぞ!
- 瀬渡しで釣り場に行くならクーラーは絶対持っていくな!地獄じゃぞ!
- 知床に行ったらこれを是非食べて欲しいーハモ丼
前提
この記事は主に知床半島でのカラフトマス釣りについてまとめたものです。知床半島のカラフトマス釣りは港でも釣れますが、ゴロタ岩の河口でも相当というかかなり釣れます。どっちも出来るようにタックルや釣り場について解説しています。また、サケ釣りをおまけ程度に触れています。
カラフトマスが釣れるのはいつ?
知床に限らず、カラフトマス釣りは基本8月に入ると開幕です。初期はやはり群れは薄いです。そこから9月にかけてどんどん群れが濃くなっていきます。お盆は漁師さんが網を一度上げるので、カラフトマスが一気に岸寄りしやすくなり、ビッグチャンス到来と言われています。お盆過ぎにはまたすぐ網入れをします。
初期はフレッシュランばかりでうろこも釣るとすぐはげるくらい、銀ピカで食べても美味しいです。そこから段々背が出てきたやつ(背っぱりと言います。オスだけそうなります)や、色がブナってくる(メス)個体の比率が増えます。背っぱりは本州の釣り人にはフォルムがかっこ良いとても人気ですが、道内では不人気です。理由は簡単で食べても美味しくないからです(道民の方がスポーツというより漁に近い?(^_^;))。銀ピカの方が断然美味しいです。シーズン的に9月20日くらいまでは釣れますが、その頃になると銀ピカは10匹中1匹いるかいないか、という程度になります。その代わり坊主の可能性は限りなく低くなります。
「瀬渡し」で釣り場に行く方法だと(後述)、9月に入ると俄然渡るのは難しくなります。波が出てくるためです。特に瀬渡しの船はウニ漁の様な木っ端船のため波には弱く、行けてもせいぜい一番手前のモイレウシくらいだと思います(瀬渡しのポイントはいくつかありますが、左記の通り半島先端部に向かうほど魚影は濃くなります。その分渡し賃も高くなる。モイレウシが一番手前です)。
一番のベストシーズンはお盆の網上げ中か、8月末~9月頭の時期です。魚影がそれなりに濃く、まだそこそこ銀ピカのカラフトマスがいる上に、瀬渡しでも滝の下に行ける可能性もある、ベストシーズンです。
実はカラフトマス釣りには当たり年がある。
実はカラフトマス釣りには年によって明確な傾向があります。カラフトマスは満2年で成熟し、川に戻ってきます。このため、偶然年に生まれたカラフトマスと奇数年に生まれたカラフトマスは交雑しません。全く分断されているのです。
そして一般的には奇数年に回帰量が多く、偶数年は回帰量が少ないと言われています。つまり2022年は不漁年で外れ年になります。しかし、量が多いと一般的に魚体が小さくなる傾向があり、量が少ないと魚体がものすごく大型化します。そういう点では今年は結構大物が釣れるかも知れません。メスはそれだけイクラ(マスコか)が獲れますね!
札幌からのルート
まずはルートについてご説明します。当然ですが猛烈に長いです。。。どちらのルートでも軽いあたおか感がありますが気にしないで下さい。行きのルートは旭川の上から行くのが一番楽です。その方が高速道路に切れ目がほとんど無いためです。下の帯広経由ですと何度か高速道路が切れて下道との乗り降りがあるので、旭川経由の方がオススメです。
帰りのルートも基本行きを逆走でも問題ありません。ただ、私の場合は大体歴舟川で渓流釣りして十勝港でサケ釣りして帰りますのでちょっと?寄り道感があります・・・。
知床のカラフトマス釣り場の今昔
知床はカラフトマスがすごい釣れます。が、それでもこの25年、温暖化の影響もあってかかなり魚影が薄くなって来ているのは事実です。それでも他の釣り場との比較では相当釣れる方です。
例えば以前であれば観光名所としても有名なオシンコシンの滝の前にも、時期になるとうじゃうじゃカラフトマスが何千匹何万匹という感じで背びれを出して貯まっていて、代表的な釣り場として超有名でした。しかし近年はかなり釣れず、「オシンコシン館」の駐車場にも釣り人の車はほとんどありません。ちなみにここは公衆トイレもあるのでとっても便利です。
以前ならオシンコシンの滝の駐車場は釣り人の車で埋め尽くされていたものですが、時の流れというのは残酷なものです・・・。まあ全く釣れない訳ではないとは思いますが僕はもう行ってません。軽く道中にチェックする程度です。勿論他に、いくつか国道沿いの河口で釣れるポイントはあります。昔との比較で言うとどこも魚影は薄くはなっており、ボウズのリスクもありますが、他の(知床外の)釣り場よりはかなり釣れる釣り場が多いのは間違いありません。
知床まで来たのにボウズは絶対に避けたいという方は近年は瀬渡しで知床半島の先端に渡るか、船釣りが必勝法となっています(後述)。ちなみに瀬渡しと言っても、沖の磯ではありません。知床は途中から道がありませんので陸続きの岬先端近くの海岸に渡るのを「瀬渡し」と言います。夏場にトレッキングとして歩いて行く猛者もごくわずかにいるみたいですが、熊の餌食になる可能性があります(汗)。
知床はウトロ(宇登呂)側と羅臼側、どっちが釣れるのか?
知床半島と行っても実は大きく言うとこの半島は二つに色分けする事が出来ます。ウトロ(宇登呂)側と羅臼側です。カンタンに言うと、ウトロ(宇登呂)側は観光の街で、羅臼側は漁師の街です。このため大きな都会的なホテルは一部を除きほとんどウトロ(宇登呂)側に集中しています。感じとしてはウトロ(宇登呂)側は「まー東京から!?あらもーそれは遠くから良くいらっしゃいました!」という感じで、羅臼側は「おう、釣りは良いけど漁の邪魔すんじゃねぇぞ、じゃましたらぶっ飛ばすからな」(個人の感想です)という感じです。なので羅臼にはいつも謙虚におじゃましましまーすという気持ちで行っていますw。ちなみにもう古いですが『北の国から 2002遺言』は全編羅臼側で撮影されています。観光的な要素が少なく俗化してなかったので(今はまたちょっと違いますが)撮影コンセプトにも合っていたのでしょうね。
基本どちらでもカラフトマスは釣れます。全体的な傾向としてはウトロ側はかなり一般的で(有名釣り場が多い)、羅臼側を攻める人はちょっと通な人が多い印象があります。どちらが釣れるかというと一概には言えないのですが、私はほとんど羅臼側で釣って、羅臼側で宿泊しています。釣れるポイントも羅臼側がやや多い印象があります。
ちなみにウトロ(宇登呂)側と羅臼側をつなぐ唯一の道路が知床横断道路です。この道路は原生林を破壊して作る事になったため、工事当時自然保護を巡って激しい議論と抗議行動が起こり全国的に報道されました。今も年間半年は雪で閉鎖されています。実はウトロ(宇登呂)側と羅臼側は元々この道路が無かった事もあり、歴史的に町同士の交流は意外とありません。釣り人の私は知床全体で釣り場を求めて数日間で何度もこの峠を行ったり来たりしますが・・・(^_^;)。夜車で通るとエゾシカ引きそうになる事がマジであります。それもまた楽しからずや。ですが、エゾシカに車がぶつかると、廃車になる可能性がガチであるので気をつけましょう。
釣り場によって釣り方が違う
知床半島でのカラフトマスの釣りは、「エリア」によって「釣り方」がほぼ決まります。また「釣果」も激しく変わります。釣り方は大きく言うと「陸っぱり」と「沿岸船釣り」と「瀬渡し」の3種類です。私は25年間ひたすら「瀬渡し」でたまに「陸っぱり」です。
釣れる可能性や量は船釣り>瀬渡し>陸っぱり です。
断然楽しいのは瀬渡し>船釣り>陸っぱりです。
以下解説します。
船釣りはほぼウトロ(宇登呂)側のみ
船釣りは沖に出るというより、河口付近ギリギリまで近づいて釣る釣り方です。運が良ければクマも見ることが出来ます。釣りとベアウオッチング両方が楽しめます。出稿場所は昨今話題になっている観光船が沈んだ港から出ています。
カラフトマスの船釣りはほとんどウトロ(宇登呂)側のみで行われてます(例外的に羅臼側でもやっている船頭さんもいらっしゃいます)。ハマると(大体ハマる)もう60リッタークーラーが満タンになってしまう位入れ食いになります。
こちらの記事が参考になります。超接岸する位なら何で上陸させないのかと疑問に思うかも知れませんが後述します(聞いたら軽くチビります)。
瀬渡しなら羅臼側のみ
知床半島は基本的に半島の半分くらいは道がありませんし民家もありません。ので半島先端部のカラフトマス釣り場へは基本船で瀬渡しで渡ります。事実上他に方法はありません。この瀬渡しは羅臼側で「のみ」行われておらず、ほとんどの瀬渡しは相泊漁港から暗いうちに出発します。
私はこの25年くらい、ひたすら英人丸さんにお世話になっています。すっかり船長さんもおじいちゃんになり(失礼!)、今は息子さんが大きくなってお手伝いをしています。25年前は様々な瀬渡しの船がありましたが、今は数える程になっています。
ちなみに更新はfacebookの方が良いです。
ちなみに英人丸さんと私の絆はこちらの記事をご覧下さい。
瀬渡しの良いところは、うまくハマるとかなり釣れる事です。一人10本以上とか普通に釣れます。かなりの高確率でボウズを回避する事が出来、釣れる確率は陸っぱりとは比較になりません。絶対坊主はいやだ、と言う方には強く瀬渡しをお薦めします。
また瀬渡しの魅力は釣り場の大自然であり、帰路、知床半島の原生林、絶景を見ながら帰れるところです。正直これだけでも癒やされます。勿論携帯は一切通じません。僕も知床に来る目的の半分は自然に癒やされることです。
陸っぱりなら半島全体
知床半島はウトロ(宇登呂)側も羅臼側もいくつも川が流れ込んでおり、その河口でカラフトマスが釣れます。ぐぐればポイント解説はネットですぐ出てきますのでそちらをご覧下さい。ただ、後述しますがとにかく薄明るくなってからの1時間が全てです。朝まずめに全てをかけましょう。
瀬渡しポイント解説
私は長年、どうせ知床まで行くならボウズは死んでもイヤだ!という事を至上命題にしていますので、「瀬渡し」ばかりしています。ただしこの10年くらい瀬渡しでもボウズの時が出てきました。そこでここでは瀬渡しではどこが一番釣れるのかを解説したいと思います。
まずポイントは手前、つまり相泊漁港から見て半島側先端に向かって、
1 モイレウシ
2 ペキンの鼻
3 クズレ滝
4 滝の下
この四つになります。釣果は知床半島先端に行くほどカラフトマスの魚影が濃くなります。つまり釣果は4>3>2>1です。秘境度も大体この通りです。勿論そうではない時もあるので、大きな傾向としてはそうだ、と理解して下さい。
地図で言うとここです。改めて見ると我ながらすごい所行ってるな(^_^;)。
男滝の下が滝の下。
私はほとんど滝の下で、渡れなければ徐々に手前側のポイントで妥協しています。ペキンの鼻には実は一度も行ったことがありません。昔は番屋があり、宿泊できたのですが世界遺産になってから宿泊できなくなりました。今もしかして渡してないのかも知れません。今度聞いておきます。
羅臼側の道路の最終地点、相泊漁港から出発します。
そして瀬渡し出来るかどうかは波の高さが影響し、渡れる可能性も先端に行くほど低くなります。つまりモイレウシは大体どんな時でも渡れますが、釣果にはやや波があります。特に先端のポイントは9月に入ると一気難易度が上がります。一見すると大丈夫そうな波でも帰りに帰れなくなる可能性もあります。この辺は船頭さんがしっかり見極めてくれるので安心して下さい。KAZU1とは違います。詳しくは英人丸さんのサイトにも解説がありますのでご覧下さい。
カラフトマスが釣れるポイントの見極め方
カラフトマスはサケと比べて母川回帰性が弱く、真水が流れ込んでいるところであれば、物理的に遡上できない川でも当たりかまわずどんどん河口に集まってくる性質があります。冒頭でご紹介したオシンコシンの滝は典型例で、あそこは川は海まで滝になっており猛烈な落差があり、絶対魚は遡上できません。ですが真水の流入量が多く、それで以前はうじゃうじゃカラフトマスが海面を真っ黒にするくらい集まっていました。
なので、知床半島は基本カラフトマスの魚影が濃いので、河口には集まっている可能性がある、と考えて問題ありません。後は知床でも河口規制(禁漁)になっているところが数カ所あるので、そこだけ気をつけて下さい。
熊ったぞ?熊対策
実は知床で釣り人が熊に襲われた事例は過去一件もありません。私もこの25年間、知床で熊は2回しか見たことが無く、相当なレアキャラです。実は基本的に熊は見ることがとっても難しい動物なのです。が、昨今かなり全道的に熊の目撃情報が増えてますね。知床は元々多いので、特に増えたというのはないと思います。
熊対策は結論から言うと特別な対策は特に必要ありません。
ただ、どうしてもちょっと心配だという方は、クマ鈴や爆竹、予算があるのならクマよけスプレー(ほとんど持ってる人は少ない。1万5千円近くするので)を買うと良いでしょう。
カラフトマス釣り以外にも渓流釣りもしたい、という事であれば、クマ鈴と爆竹は必須で、予算が許せば熊スプレーを買えば良いと思います。ちなみに私は知床では渓流でオショロコマやイワナ、山女魚も釣るので(ほぼ入れ食い)、クマ鈴、爆竹、熊よけスプレーを持っていってます。今年からナタも購入しました(^_^;)。
また「瀬渡し」の場合も実は船頭さんが近場で見張っていてくれるので、何かあればすぐに船に回収してくれるので特に武装の心配はいりません。
基本的に熊を見る確率はめちゃくちゃ低く、宝くじ(感覚的には10万円以上)当たるくらい確率は低いです。しかし当然ですがそれは熊はいないという意味ではなく、熊との遭遇・事故リスクは国内でもぶっちぎりに高確率ですので皆相当警戒心を持って釣りをしているから被害者がたまたま出ていない、という結果論に近く、相当な注意が必要なのは言うまでもありません。そして一度事故が起こると当然入山、入釣規制がかかって二度と入れなくなりますので、厳重な注意が必要です。
どうしてウトロ(宇登呂)側では河口に瀬渡ししてくれないのか?
実は先にウトロ(宇登呂)側は岸際まで船で超接岸する「船釣り」になると言う解説をしましたが、そこまで船で行くならなぜ河口に上陸しないのか、あるいは陸づたいに河口まで歩いて入らないの、か、という素直な疑問がわきますが、これはウトロ(宇登呂)側の地形が関連しています。ズバリ熊さんです。
ウトロ(宇登呂)側というのは、河口の部分が平地の地形が多く、それだけ熊が現れやすいのです。特に秋はサケマスが遡上するのを狙って熊がどんどん河口集まってきます。このため、ウトロ(宇登呂)側では危険すぎて瀬渡しというサービスが一切ありません(羅臼側にしかない)。
引用元:知床半島の2種類の 新旧平坦面
他方、羅臼側で「瀬渡し」で河口に下ろしてくれて釣りが出来るのは、羅臼側は岸際が断崖絶壁になっているところが多く、熊が容易に岸際に降りてこられないためです。このように知床半島では釣り場によって釣り方が変わるのは熊が原因です。
しかし、実はこの10年くらい、羅臼側でも徐々に熊が岸際で見られるようになってきています。このため、以前は船頭さんは「瀬渡し」で釣り人を下ろした後、一旦港に戻ってお昼頃ピックアップの際に戻ってくる、というルーチンだったのですが、最近は熊対策でずっと待機してくれるようになりました。昔よりは相対的に危機意識は上がりましたが、コントロールできる範囲のリスクで基本的に問題はありません。熊を意識して釣りをする。なんかカナダとかアラスカみたいですねw(wとかいいのか)。
ただし熊よけスプレーは飛行機内持ち込みが禁止で手荷物預けも出来ません。道外から来る人は、札幌市内のお店で買って持参するか、予め泊まる予定の宿に郵送するしかありません。しかも1本1万円以上するのでちょっと高いですよね。。なので持ってる人はかなり少ないです。
ただ上記の通りほとんど熊とは遭遇しませんし、熊と戦う訳でもありません。さすがに予算的にそこまでは無理であれば爆竹でいいと思います。それで十分予防的措置が出来ます。ちなみに私は25年間中20年間爆竹だけでした(最初の5年間は丸裸で鈴すら持ってなかった。勿論渓流釣りもしてますが。。最近やっと反省して熊よけスプレー買いました・・)。
仕掛け
カラフトマス釣りの仕掛けは大きく言うと4種類です。陸っぱりであろうと瀬渡しであろうと船釣りであろうと実は仕掛けは全く変わりません。
(1)浮きルアー釣り
(2)浮きフカセ釣り
(3)ルター単体
(4)フライ
です。一番釣れるのは断然(1)の浮きルアーです。食いが渋い時は(2)か(4)で、食いが立っている時は(3)でも行けます。僕はフライはやらないので(フライをやる人は少ないですがいないわけではありません)(1)から(3)まで解説します。
浮きルアー仕掛け
完全無敵の仕掛けです。ほとんどこれで釣れます。市販されてるサケ釣り仕掛けを流用する形で大丈夫です。サイズは一番小さなMにして下さい。誘導式浮きなので、自作しても良いと思います。浮きは必ずケミホタルがさせるタイプを使いましょう(朝まずめ結構くらい。すぐに明るくなるけど)。
この時一つだけ重要なポイントがあります。タナは必ず40cm~60cm位になるように調整して下さい。それ以上長いと根掛かります。市販の浮きルアーセットは、普通は1.5mくらいです。知床ではそのままでは全く使いものになりません。必ず買った後開封して、長さを詰めて下さい。
40cm~60cmといっても、これは誘導式のお話しで、浮き下60センチに「固定」して下さい、という意味ではありません。カラフトマスは背びれを出して普通に泳いでいる事が大変多いので、30センチでも問題無い場合もあります(超重要)。なので誘導式にする事が何よりも重要です。これは浮きふかせも同様です。
袋から出すとこのように長い。撮影用に下に赤いサケ用スプーンを着けています。
なので、全長が最大で60センチ程度になるように詰める。
後は釣るときルアーを自分で買って着けます。ルアーは大体10g~20g前後スプーンが良いでしょう。その時、必ずフックはタコベイトと交換しましょう。そして釣るときはそのタコベイトに紅イカなどのエサを着けて投げます。完璧です。余程の事が無い限り釣れます。逆に言うと、浮きルアーでは餌を付けないと99%釣れません。注意してください。
ルアーの20g前後にタコベイトと紅イカつけてもせいぜい30gになり、サケ釣り用の浮きの浮力スペック(Mサイズで40g)と適合します。多少浮きの浮力より重くなっても全く問題ありません。何故かと言いますと、浮きルアーの釣りでは、浮きは単にルアーを引くタナを一定にするためのトレーラーに過ぎず、ほとんどあわせは浮きの浮き沈みではなく、手元に伝わってくるあたりで取るからです。そう、浮きルアーは必ずリトリーブして、手前まで来たらまた投げて、の繰り返しになるのです(超重要)。
ルアーは僕は良くフィールドハンターを買っています。お値段もかなりお値頃ですし、サクラマスやヒラメなどでも使えます(浮きルアーの時はタコベイトに付け替えます)。
- Amazon.co.jp: フィールドハンター(FIELD HUNTER) スプーン デベロップシェル カラフト 54mm 14g S.蛍光ピンク/ブラックドット K02 ルアー : スポーツ&アウトドア(写真は22gのK01 )
付け替えるタコベイトは1.5号です(サケ釣りは普通2.5号)。鉄板は赤とピンクです。それだけあれば十分でしょう。気が向いたらブル-系もそろえると良いと思います。フックはシングルとダブルがありますが、僕はエサを着ける浮きルアーではダブルの事が多いです。
浮きルアー釣りでは、二つ大事な注意点があります。一つはエサを着けないと奇跡でも起きない限り釣れない、という事です。必ず紅イカ等をつけましょう。ソーダカツオを一緒に着けるのもありです。私は最近そのパターンでやっています(極まれに紅イカだけでは釣れない事があるためです)。もう一つは必ずスローリトリーブをして下さい。ただポンと置いているだけではこちらも相当高確率で釣れません。
浮きふかせ
浮きルアーにルアーの代わりのタコベイトが付いている仕掛けです。群れが古くなって背びれや魚影が見えるが口を使わないときに特に威力を発揮します。こちらは当然ですがリトリーブの必要性はありません。これも市販仕掛けを使うのであれば、同じく必ずウキ下は70センチ以下(出来れば60センチか50センチくらい)に切って下さい。そうしないと知床のゴロタハ浜サーフでは根掛かりまくりで釣りになりません。え?こんなに詰めるの?という位タナを浅くして大丈夫です。水面直下を泳いでいる事も多いからです。
これも普通長さが150センチもあり、このままでは知床では使い物になりません。
ので上から切って70センチくらいにする。まだ長いな。。。誘導式だからまあいいか。ホントは60センチでOK。
ルアー単体
基本的なトラウトの釣り方と同じです。ただ巻き、リトリーブして下さい。表層近くをゆっくり巻くのが大事です。なのでルアーのgも5g~15g前後で問題ありません。20gはちょっと大きい印象で、スローリトリーブ出来ず根掛かりリスクが高いです。この釣りはカラフトマスが岸寄りしたてとかの活性が高い時に有利です。色はやはり定番の赤が中心ですね。そこにブルピン(ブルーピンクの事を釣り人はそう言う)とか混ぜましょう。フックは特にタコベイトにする必要はありませんというかしない方が良いです。
北海道では安定のD-3カスタムスプーン 12.5g。RED8
泣く子も黙るド定番、ダイワのチヌークS。
その他、以前カラフトマス釣りでルアー単体と言えば「タスマニアデビル」が一強、必勝アイテムでした。今も行けると思います。
浮きを使う時の注意点
浮きルアーでも浮きフカセでも、丸浮きよりも棒浮きの方が明らかに視認性が高く釣りやすいです。特に知床のような、多くの釣り場が外洋に面している釣り場では波が立つと極めて浮きが見えにくく、向いていません。特に浮きルアーは前述した通り、見て釣るというより手ごたえで当たりを取る釣りでしが、視認性が良いことに超したことはありません。必ず棒浮きにしてください。
また出来れば朝のワンチャンですが、ケミホタルが付けられた方がいいです(もっともすぐに明るくなってしまいますが・・・)。
知床のカラフトマス釣りでも外洋から直接波が来にくい場所、モイレウシ(瀬渡しでしか行けない)や港の中であったり、カラフトマスの食いが悪いときは抵抗の少ない丸浮きが効果を発揮することがあります。その時は丸浮きがオススメです。
合わせ方(フッキングの仕方)
基本的に浮きルアーの場合は、リトリーブしていると前あたりでゴン、ゴゴン、、と来ます。あわてて合わせずそのまま同じ速度で巻き続けると、竿先が入り込んで重くなります。その瞬間うし!と合わせて下さい。サケ釣りとほぼ同じですね。基本ちゃんと間を取る事、早合わせは厳禁です。また何度も合わせる必要はありません。サケよりは幾分口元は柔らかい傾向があるので(特にメス)青物みたいにうん!ふん!ふっ!!みたいな何度もやると全くの逆効果になりますので注意しましょう。
エサ編
エサですが、僕が良く持って行くのは
1位 紅イカ(絶対王者)
2位 ソーダカツオ(サケ釣りにも使える)
3位 サンマ(5番 サケ釣りにしか使えないかも)or 紅イカで染めたエビ(どっちも行ける)
という感じです。どうしてこれかというと、サケ釣りも同時に考えているためです。紅イカはカラフトマスで、ソーダカツオとサンマはサケ対策です。実はサケとカラフトマスではエサが微妙に異なります。普段使っている実績あるメーカーのをまとめます。
1位 紅イカ(絶対王者)
これはもう無敵ですね。浮きフカセ釣り、浮きルアー両方に使います。カラフトマスははっきり言うと余程の事が無い限り、エサはこれだけで問題ありません。ただし、1点だけ超重要なポイントがあります。「紅粉で染めてない、ただのイカでは100%釣れない」という事です。必ず、必ず、必ず紅イカを買って下さい。赤くないイカは何の意味もありません。
(有)札幌ベイト 短冊赤イカ(M)12ミリ巾 (冷凍)
僕のド定番の餌です。6ミリ幅カットの商品もありますが、僕は幅の太い方を必ず買っています。その方がボリュームがあって食いつきが良いかなと思っています。勿論6ミリだからダメという事はありませんが僕は買ったことがありません。
安く沢山使いたいなら、自分で切らないとならないのが面倒ですが、イカの、いや以下の姿盛り版がグッドです。
短冊赤イカ(M)12ミリ巾:札幌ベイト|札幌の釣り餌製造総合卸
(株)アイビック I ・STYLE 切れてる君 赤いか(冷凍)(商品一覧ページ)
実は紅イカはサケ釣りでもド定番のエサです。道東、根室からえりもにかけてのエリアは、サケ釣りとカラフトマス釣りの時期がかぶるのと、ポイントも(北海道的感覚的には)近いですので、サケ釣りにも使えそうですよね。が、この道東エリアのサケ釣りでは紅イカはほとんどサケは釣れません(個人の感想です)。不思議ですよね。このエリアのサケ釣りの方はほとんどソーダガツオを使っています。ので、カラフトマス釣りで持って行く紅イカは事実上サケ釣りには使えないと思った方がいいかも知れません。
2位 ソーダカツオ(サケ釣りにも使える)
カツオは道東方面のサケ釣りにおいては、コレが無くてはお話になりません。カラフトマスにも勿論使えますが、紅イカよりは集魚パワーは劣ります。僕はどちらかというと紅イカ以外はニンニク系に割と信頼を置いています。あの強い臭気が魚を誘うのではないかと思っています。
(有)札幌ベイト カットカツオ 塩にんにく “身削ぎプレス加工”
(株)アイビック I・STYLE 極薄カツオ 塩締めニンニク(商品一覧ページ)
3位 サンマ(5番 サケ釣りにしか使えないかも?)or 紅イカで染めたエビ(どっちも行ける)
サンマもカラフトマス釣りというよりは、かなりサケ釣りの方にウエイトが大きいです。しかしサケ釣りもするなら必須アイテムです。カラフトマスで万が一紅イカで食いが渋い時は、むしろむきえびの方がはるかに効果が高いと思います。僕は全くむきえびを使った事が実はないのですが(理由:ほとんど紅イカで済むので)、周りで使っている人は結構います。
またこちらの記事に、サケとカラフトマスのエサへの反応の違いがまとめてあり、大変興味深い考察となっています。
- サーモンミュージアム(鮭のバーチャル博物館)|マルハニチロ株式会社
・・・・・シロザケは、沿岸、河川ともにカラフトマスと比べ、胃内容物が見つかることは極めて少ない。
サーモン科学館の大水槽(海水の水槽)では、通年、毎年7月から、標津沿岸で漁獲されるシロザケ、カラフトマスを展示している。両種の他には、ニジマス、イトウ、アメマスなども展示しているため、オキアミやカタクチイワシなどをエサとして与えている。このエサを普通、サケたちは無視しており、エサの捕食を全く確認できない年が多いのだが、カラフトマスの場合、年によっては、ニジマスやイトウにまじり、先を争ってエサを捕食することがある(写真参照)。また、この水槽でシロザケが捕食する場面を見ることはカラフトマスと比べると圧倒的に少ない。ところが、サンマの切り身をエサとして投入した際、これまで全くエサを無視していたシロザケがサンマの切り身に猛然と襲い掛かったこともある。何故だが分からないが、シロザケはサンマの切り身が好きなようだ・・・・・
(株)アイビック 切れてる君 塩漬け さんま(商品一覧ページ)
(株)アイビック ぷりぷり君 にんにく むきえび・赤(商品一覧ページ)
エサ編まとめ
なので、カラフトマス釣りに行く場合、
カラフトマス釣りしかしないのなら、最小は紅イカ、予算が許すなら紅イカ+ソーダガツオorむきえび
サケ釣りもするなら最小は紅イカ+ソーダガツオ、予算が許すのなら紅イカ+むきえび+ソーダガツオ+サンマ
がおすすめです。僕は大体札幌ベイトさんの紅イカとソーダガツオをセットで持って行ってます。両方針にかけて使っています。なぜなら元々は紅イカだけでずっとやっていたのですが、ある年ソーダガツオでしか釣れない時があり(衝撃的でした)、びっくりしてそれ以来両方つけるようにしています。
リール
基本的にはカラフトマスなら3000番か4000番で大丈夫です。4000番でもサケマスどっちも行けますが、サケも釣るのなら、5000番が無難です。5000番ならカラフトマスには多少ごっつすぎますが僕自身は最近はサケ、カラフトマスはツインパワー C5000XGを使っています。これは番手の割には小さいサイズで取り回しがしやすく、サケ、カラフトマス、サクラマス、ショアヒラメ、ショアロックフィッシュと万能と言えるでしょう。大変便利なリールです。スペアに2,3ランク下落ちる4000番か5000番のスピニングを持って行ってます。
ライン
リールに巻くラインは僕は大体FireLine(一般的な意味ではPE)の16lb(ポンドと読みます)を巻いて、リーダーはフロロの20lb~30lbを巻いています。FireLineの16lbならカラフトマスどころかサケでも楽勝で、ちょっとしたサイズのブリでも行けると思いますので無敵です。リーダー組むのが面倒ならナイロン4号や5号を使っても全く問題ありません(ルアー単体以外の釣り)。
僕はこの組み合わせでサケ・カラフトマス・サクラマス・ヒラメ・ロックと全部やっていますw。汎用性の高い太さです。ちなみにFireLine的には16lb=1号ですが、体感的には昔のナイロン6号くらいの強度がある感じです。FireLineでは透明系のカラーを「クリスタル」と言いますが、別にクリスタルじゃなくても問題ありません。
公式サイト見に行ったら、今は「Super FireLine」なんですね。
ロッド
ロッドは9ft前後で大丈夫です。11ftだと完全にメインはサケ釣りになってしまいオーバースペックですが、使えなくはありません。8ft 7ftでも全然大丈夫です。逆にサケ釣りは8ftだと少しつらそうですが、使えない訳ではありません。私の場合はカラフトマス釣り用のロッドはサクラマス、海アメ、サーフのショアヒラメとほぼ兼用です。
後述しますが、知床のカラフトマス釣りはとにかくタナが浅いです。なので8ftのロッドで浮きルアーでも全く問題無くキャストが出来ます。
ウェーダーは必要?靴はどんなのが良いの?
知床でのカラフトマス釣りは、一部港でも釣れる場所があるのですが(例えばウトロ側であれば、ウトロ漁港内のペレケ川河口、羅臼側であれば知円別漁港などが代表例で、港の中に河口があります)、そこでは勿論ウェーダーはいりませんが、他はゴロタ浜での釣りになるので真面目に釣るのなら必須ですが、長靴だけでもやれないこともありません。
ただし瀬渡しをする場合は、船に乗り降りする歳に長靴だと水が入る可能性がありますし、船上でも座った床が海水で微妙に濡れていますので、ウェーダーの必要性は極めて高くなります。
ただしこれも確信犯的に濡れてもいいや、という事であれば、長靴でもかまわないと思います。が、釣りに集中したければウェーダーを履きましょう。安いものだと2千円、3千円代からあります。
逆の言い方をすると港での釣り「だけ」であれば長靴も不要で、通常のスニーカーなどで十分です。ただしテトラに上がる時などは気をつけましょう。日進ゴムのハイパーVソールの靴が釣り業界では最強と言われています。私も先日買いました。ダイワの釣り靴のソールにも使われています。釣り靴業界のIntelかも?普通に釣りに使えると思います。
確実に釣るためにその(1)ー朝まずめを絶対逃すな!
まずカラフトマス釣りは(サケもそうですが)朝まずめがほぼ全てです。明るくなって午前6時にはすぐにかなり暇になります。日が昇ると群れはさっと沖に行ってしまうためです。また、近場にいても食いが猛烈に下がります。なので夜明けがワンチャン&ラストチャンスだと思って下さい。短い時間でいかにゲットするかが勝負です。勿論場合によっては朝まずめ以降も釣れる場合もありますが、ものすごい確率は下がります。また朝まずめは前述した通りびっくりする位近くまで岸寄りし、ほとんど目視できます。
私のド定番の釣り方は以下の通りです。まず朝まずめは必ず浮きルアーで紅イカ+ソーダカツオという必勝鉄板の釣り方で入ります。これでほとんど釣れます。ところが極まれに、浮きルアーでは釣れず、浮きフカセ(スプーンがついてない)じゃないと釣れない、あるいはフライばかり釣れる、という事が起こります。これは群れがどの程度フレッシュなのかとも関係してきます。
一般的に群れが岸寄りして時間が経っている場合、群れが古い、スレており、浮きルアーへの反応は悪くなります。スレているかどうかは背っぱり(背中が盛り上がっている。オスだけ)がどの程度いるかで判別出来ます。背っぱってるカラフトマスが多いほどスレていて、食いが悪い傾向にあります。その逆にオスもメスも背中が盛り上がっておらず、銀ピカになればなるほど浮きルアーへの反応は良く、ルアー単体でも相当高確率で釣果が見込めます。
確実に釣るためにその(2)ー自分だけ釣れない時は周りのタックルを見ろ!
釣りを開始して、周りが釣れてるのにいつまでも自分が釣れない時は、コンスタントに釣っている人のタックルを素早く観察しましょう(超重要)。釣り方は何か、餌は何を使っているのか。
もし万が一開始30分経っても浮きルアー紅イカでは全然釣れず、浮きふかせの人ばかり釣れている場合は、即座に見切って、浮きふかせに切り替えましょう。このような朝まずめワンチャンに機動的な判断が出来るかどうかがボウズを回避出来る超重要な分かれ目になります。
勿論俺は俺の道を行く!と浮きルアーに固執するのもありだとは思います。私は節操がないのですぐ切り替えます。後日が昇ると、ルアー単体で沖目にフルキャストして沖にいるフレッシュな群れをチェックします。これもたまに釣れる事があります。ただカラフトマスは群れている事が多いので、ひっかかってしまう可能性も高いです。確信犯と白い目で見られないように(厳密には違法です)注意して下さい。
確実に釣るためにその(3)ーメスを釣りたいのなら、深いタナで釣れ!
カラフトマスは一般的にサケよりもかなり表層を泳いでいます。また浅場に入ってきますので、仕掛けのところでも解説しましたが、棚下1mだとほとんど根掛かりしてしまい死亡フラグ確定です。タナは必ず50センチ~60センチ前後にしましょう。群れがいるときは背びれをジャブジャブ出していますので、30センチ以下でも全然OKです。
え、そんな短いの?と思うかも知れませんが、知床の場合は特にゴロタ岩での釣りが多く、普通の釣りの様にm単位でタナを取るとほぼ100%根掛かりします。特に朝まずめに仕掛けを作り直していたら死亡フラグ全力で付いてしまいますので、タナはとにかく浅くして下さい。欲を言うと予めタックルをセットしたロッドを2本持って行きたいところです。
また経験値的なところですが、サケと同じくカラフトマスは雌は下のタナ、オスは上の棚表層を泳ぐ傾向があるように思います。なので、それではなくても浅い釣り場でどうしろってのはあるのですが、マスコ食べたい、雌釣りたいという時は、頑張ってタナを少しだけ深めにして下さい。しかし、何度も言いますが、ゴロタ浜のサーフは根掛かりしやすいですので棚取りには十分気をつけて下さい。
確実に釣るためにその(4)ー群れが何処にいるか海面を常にチェック!
カラフトマスはタナを浅くしようと仕掛けのところでも解説しましたが、カラフトマスはかなりタナが浅く、朝まずめ陽が明るくなって来ると、背びれを出して泳いでいるのがモロに見えます。特に8月後半、9月に入ると、「え?こんな手前にいるの?」という所にいます。その群れの外れに仕掛けをキャストするのがキモです。そう、カラフトマスは結構サイトフィッシングの要素が実はかなり強い釣りなんです。
群れの奥にキャスティングして手前にリトリーブするのが驚かせないコツです。群れの中に直接ドボン!と仕掛けを入れてしまうと、カラフトマスが驚いて食い気が下がりますし、群れがちってしまったり、またスレ掛かりが増えてしまいますので注意しましょう。
カラフトマス釣りの時絶対にこれはするな!ますます釣れないぞ!
カラフトマス釣りでは朝まずめに波打ち際、海水に立ち込むのは絶対にNGです。なぜならその時間帯、カラフトマスはびっくりする位岸寄りしているためです。これくらいの距離、位置で本当にヒットします。
立ち込むとあっという間に群れが沖に散ってしまい、周りの釣り人さんから白い目で見られるので気をつけましょう。。(日が昇ってからならまあまだOKですが・・。ただそんなに効果に違いはありません)。基本は波打ち際ちょっと外側、波を微妙にかぶらない位置からキャストです。
瀬渡しで釣り場に行くならクーラーは絶対持っていくな!地獄じゃぞ!
瀬渡しの場合、クーラーは現地に持って行かない方が絶対に良いです。実際持って行く人はほとんどいません。網かストリンガーを持って行きましょう。理由はカンタン、持って行くと現地で船で釣り場に下りてからポイントまで運ぶのが地獄だからです。。。
一番歩きやすいモイレウシでもそれなりに歩きますし、しかも釣り場に着いてからはポイントまでは駆け足で競争気味になります。そこにマスが入るような大型クーラーを持って行くのは自殺行為と言えるでしょう・・・。ストリンガーや網を持って行って、釣ったカラフトマスはそれで海水に沈めてください。
参考 初心者のための知床カラフトマス釣り講座(1)釣った魚はスカリ、もしくはストリンガーに入れるのがグー。 | 北海道エンジョイフィッシング! Since 1998
また最近はモイレウシでは特にそうですが、キタキツネがエサやカラフトマスを隙あらば略奪しようとします。なのでそういう点でも海水に入れるのが安全です。真夏でも海水は冷たいですからよく冷えますよ。鮮度も何の心配もいりません。
知床に行ったらこれを是非食べて欲しいーハモ丼
知床(特に羅臼側)に行ったら是非食べて欲しいものがあります。それはハモ丼です。実は羅臼では黒ハモが獲れます。私の友人「知床倶楽部」の岩見社長さんがそれを約25年前羅臼で初めて料理にして名物化しました。行くと必ず沖上がりで食べるようにしています(した)。
岩見さんのお店は友人が病気で亡くなってしまったこともあり今はやっていませんが、普通に羅臼の道の駅の一階、二階の食堂「知床食堂」でも今は食べられますので是非ご笑味下さい。ちょっとふんわりしている食感です。また他の海鮮丼と比べて1300円と値段がかなり安い!(というか海鮮丼が結構良い値段)。このためランチタイム中に売り切れる可能性が高いです。いくならお早めに行きましょう。
ということで、ここまで長々とご覧頂き、大変ありがとうございました。恐らく相当詳しく書いたつもりです。昨年は不幸な沈没事故なども起きてしまいましたが、基本漁師の船頭さんは絶対に無理はしませんので安心です。世界遺産の雄大な大自然に抱かれて、安心安全な釣りを楽しみましょう!私も今年は四年ぶりに出撃します。楽しみです!
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コメント
[…] 相泊漁港で瀬渡しから若いのが戻ってきたので合流し、釣果をきくと二人とも1本ずつ釣れたとのこと。モイレウシに入ったとの事でした。二人も実は知床渡しのカラフトマス釣りは初めてだったので、アテンド出来ずにちょっと心配でしたが、どうにか釣ってくれて良かったです。僕のカラフトマス釣りのハウツー記事を忠実に守ったとのことで偉いぞうむ。 […]