「ツリバカメラ、辞めるってよ」-裏事情を読む

ツリバカメラ、辞めるってよ-背景についての一考察 便利グッズ・タックル

一部の釣り人の間では比較的知られている釣果情報投稿・コミュニティサイト、ツリバカメラが終了する事になりました。実は私もたまーに(どちらかというと仕事的理由で)使っていました。

釣り人の一人として業界がさみしくなるのは非常に残念な気持ちです。ユーザーさんも悲しそうです。僕もTech企業の端くれなので、今回はこの辺のお話をちょっとさせてください。釣りにまつわる雑談です。

実はこのサービス、知らない人ももしかしていいるかも知れませんが、実はあのレシピサイトの草分け、クックパッドの新規事業だったんですね。このサービスはクックパッドのお家騒動から生まれた新サービスだったのです。この辺のニュース覚えている人もいるかも知れません。

お家騒動を簡単にまとめると、2016年頃に経営を退いていた創業者の佐野さんが突然「料理で世界を変えるんだ!料理以外の新規事業を沢山やるとはケシカラン!」と言いだしたのが事の発端です。多角化経営を押し進めていた穐田社長が結婚式場検索サイト、「みんなのウエディング」を買収したのを契機に経営に介入し出したわけです。

結果、自ら連れてきた、業績うなぎ登りで結果も出していたプロ経営者である穐田(あきた)社長をクビにしてしまい、別の人にすげかえてしまいました。結局買収した「みんなのウェディング」も坊主に憎けりゃ袈裟まで憎いと言わんばかりに翌2017年にすぐ売り飛ばしてしまいます。すごいですね。この一連の騒動の後、社内は結構動揺しましてかなり優秀な人材が流出してしまいました。

ツリバカメラ、辞めるってよ-背景についての一考察 画像引用元:NewsPics

その後新社長は「新規事業を強化します!」で出てきたサービスの一つがこの「ツリバカメラ」だったのです。厳密に言うと、クックパッドがゼロから立ち上げたサービスではなく、2018年にウミーベという会社を買収して手に入れたサービスでした。何とみんなのウェディングを追い出した翌年のことです。

じゃあそもそも穐田社長を「料理以外の事をするからクビね」という話は一体何だったんだ、という事になりますよね。ウェディングはダメだけと釣りはOKというのが意味不明です。まあ最近も「外部から来られた方が好き放題の経営をして負の遺産を作った」と言い放った方もいますので、いつの世も創業者というのは思いが常人より猛烈に強い事が多いので(私もその類いかも知れません)、その分何かと扱いが難しいのかも知れません。

ツリバカメラ、辞めるってよ-背景についての一考察画像引用元:NewsPics

で、結局新規事業は今のところですが6年くらいやってますが、鳴かず飛ばずでこの度の廃止となりました。

ツリバカメラ、辞めるってよ-背景についての一考察
画像引用元:NewsPics

元々釣りに関してはこの手のWebサービスやアプリは結構いろいろありますが、恐らく単体で採算ベースに乗っているところはほとんど無いと思われます。例外的に新聞社グループ企業の中でもレアな成功事例として、そこそこ大黒柱として育った「iつりしん」みたいな有料コンテンツサービスもありますが(実は企画運営開発の主担当として20年近くたずさわってます。手前味噌ですいません 汗)、ほとんどの場合、単体で採算狙いというより、大手企業へのバイアウトを前提とした立ち上げ運営が多い気がします。ツリバカメラはその典型例なのかも知れません。広告モデルでのマネタイズも相当厳しい感じです。

さて、その後のクックパッドですが、お家騒動で創業者であり株の半分近くを握る佐野さんが当然のごとく圧勝した訳ですが、その後の業績もなかなかの圧勝感です(勿論逆の意味で)。

ツリバカメラ、辞めるってよ-背景についての一考察画像引用元:NewsPics

最近はクラシル等の動画レシピサイトが認識を集めており、クックパッドは「Yahoo?あー小学校の頃授業で触ったなー」と同じようになりかねない状態です。さすが我らがTech業界、移り変わりが早いです。

ツリバカメラ、辞めるってよ-背景についての一考察画像引用元:NewsPics

この辺の一連のお話はNewsPicsさんのこの動画を見るとすごい分かりやすいと思います。この記事の画像も一部引用させて頂きました。

ということで、ツリバカメラは僕はほとんど使ってないのと、ユーザー数もMAU(Monthly Active User/月間アクティブユーザー数)もよく分かりませんが、割と長めにサービスをしていますし、それなりに数はいるのではないかと思います。どうせ廃止にするのなら、シマノかダイワかどこか大手のメーカーか釣り具量販店さんで買いませんか。業界的にはやはりこういうサービスはあった方が皆元気になります。

上場企業の運営ですから恐らくかなりインフラ含めて結構なお金を使っているはずなので、固定費はもっとチープに出来るのではないかと思います。コンテンツも熟知していますので、テック面とビジネス面の両面でサポートさせて頂きます(宣伝?)。「iつりしん」立ち上げに関わっているのと結果は出しているので、多分業界ではそれなりに分かっている方かと思います。ということで今回はちょっとビジネス色の強い投稿になってしまって大変申し訳ありません。お許し下さい(個人の趣味ブログと仕事ブログ、どちらに載せるかちょっと迷ったのですが結果的に今回はこちらに掲載する事にしました)。

良かったらポチっとお願いします・・・にほんブログ村 釣りブログ 北海道釣行記へ
にほんブログ村

コメント

タイトルとURLをコピーしました